査読誌への論文投稿から受理、出版までに要する期間を調査した報告書"The Publishing Delay in Scholarly Peer-Reviewed Journals"(PDF25ページ)がセルフアーカイブされた。著者は、小欄でもお馴染みのBo-Christer Björk氏(フィンランドHanken School of Economics教授)とDavid Solomon氏(米国ミシガン州立大学)の2人。
(Abstract要旨)
査読誌への論文投稿から出版までには、通常、長期間を要する。原因の一つは査読時間、もう一つは、冊子体の伝統から生じる未処理原稿の山積みである。論文出版の遅れは、その流通を遅らせ、著者の職歴にも重荷となる。
Scopus citation index から層化抽出した135誌、論文2,700件の出版までに要するの平均期間を調査した。最短はSTM分野、最長は人文社会科学とビジネス・経済学分野で、平均9か月の化学に対し、ビジネス・経済学は18か月だった。分析の結果、投稿から受理までの期間差は一誌の論文間で大きく、ジャーナル間、分野間、ジャーナルサイズ(発行部数)間にはなかった。論文受理から出版までの時間差は、ジャーナル間にあった。
[ニュースソース]
"The Publishing Delay in Scholarly Peer-Reviewed Journals" – DigitalKoans 2013/9/6