"Quality not quantity:measuring the impact of published research"(参考訳:量ではなく質 –研究論文のインパクト評価)と題するTHE CONVERSATION 9月18日付記事を紹介する。
オーストラリアの国立保健医療研究審議会(National Health and Medical Research Council、NHMRC)のCEO、Warwick Anderson氏の主張を紹介したもの。
(概要)
1.研究界で論文発表ほど急速に変化しているものはない。オープンアクセス(OA)が論文の発表場所とアクセス数を変えた。
2.研究助成機関NHMRCとオーストラリア研究会議(ARC)も助成研究成果のOA化を義務化している。研究者はGreenかGoldを随意に選択できる。
3.大学、研究機関、助成機関は長年、研究者が論文を掲載したジャーナルのインパクトファクタ(IF)で研究者を評価してきたが、これは誤りだ。高IF誌であっても、引用されない論文もある。NHMRCは2008年、その慣習を廃止した。
4.サンフランシスコ研究評価宣言(小欄直近記事)が多くの研究者・機関に支持されているのは喜ばしい。
(中略)
5.論文は、高IF誌ではなく、当該分野の政策立案者などが読む適切な雑誌に掲載せよ。
(中略)
6.研究論文は量ではなく質で評価せよ。「論文どんどん発表」シンドロームの改善につながる