研究データがほとんど再利用されないわけ(プレゼン)

2013年10月02日

北米・中南米

"Why Are Scientific Data Rarely Reused? (Keynote Presentation)"(PDF38ページ)と題するプレゼンテーション資料を紹介する。

これは、イタリアの国立研究協議会(National Research Council、CNR)が9月16日にローマで開催した国際セミナーの場で、米カリフォルニア大学情報学部長Chrisine L.Borgman氏が基調講演で使用したもの。

(Abstract参考訳)
科学における知識共有は、研究データの共有も含んでいる。科学データの供給は急増しているが、需要があるのはわずかな研究コミュニティにおいてのみである。このミスマッチは、単に価格や市場効率の問題ではなく、trust, application, practices問題に起因していると思われる。研究者は、自分のデータを収集する際はその出所や変換、分析、前提、長所、限界などを承知している。データのアクセス条件や予想寿命も分かっている。こうした要素は他者から取得したデータでは分からない。データを単独または他との組み合わせで再利用するには、論点のエビデンスとして、データの信憑性について多くを知らなければならない。科学者は、自分のデータを研究課題の裏付けとして収集し、外部データは研究結果を調整・比較する参考情報として利用する傾向にある。講演では科学データの再利用問題と科学政策への影響について触れる。

[ニュースソース]
Why Are Scientific Data Rarely Reused? (Keynote Presentation) – Selected Works of Chrisine L.Borgman