英国、患者データのオープン化を推し進める(記事紹介)

2013年10月17日

ヨーロッパ

8月、医療記録の研究利用に関し、患者に意思表示を促す告知ポスターが英国中の診療所に貼り出された。このポスターは、自分の医療記録の研究利用に同意しない場合、その旨表明しなければならないことを告知するもの。英国営国民保健サービス(National Health Services, NHS)の保険データ改革の一環として、政府は今まで切り離されていた開業医の扱う患者データも取り込み、集中リポジトリの構築を計画している。

Wellcome Trustが2012年に行った1396人を対象とした調査によると、60%は医療記録の研究利用に同意、36%は同意しないと答えている。

個人情報保護のための措置や医療記録が研究に利用されることで自分たちの健康に利益となることを国民に説明する必要があるという意見、同意しないことを意思表示するという方法ではデータが集まらないのではと危惧する研究機関の意見、個人情報保護を危惧する声など賛否両論を呼んでいる。

[ニュースソース]UK push to open up patients' data – Nature 2013/10/15