有名学術出版社ははたしてOAを推進しているのか?(記事紹介)

2014年09月22日

北米・中南米

"Top scientific publisher chooses not to advance open access"と題する、9月4日付け The Conversation紙記事を紹介する。

記事より抜粋:

米国科学振興協会(AAAS)が2015年2月に刊行を予定しているオンラインのみのオープンアクセス(OA)ジャーナル"Science Advances"が論文の商業的再利用には許諾を必要としていることに対し、100人以上の研究者らは改善を求める書簡をAAASに送付した。商業的使用には、教育的ブログや教材への使用、中小規模事業者による再利用も含まれる。

完全なOAとして同ジャーナルで出版するためには、3,000ドル(32万円相当)の出版料に加え、1,000ドル(11万円相当)の追加料金が課される。また原稿が10ページ以上になる場合には編集費用と称し、1,500ドル(16万円相当)を課すという。同ジャーナルの費用は出版業界の中でも最も高い。(記事中段の図表を参照)

"Nature Communication"は完全なOA許諾費として追加費用400ドル(4万円相当)を、北米神経科学学会(Society for Neuroscience)もまた新しいジャーナルで500ドル(5万円相当)、アメリカ化学会(American Chemical Society)はOAへのアップグレード費用として1,000ドル(11万円相当)を課している。

このようにOAに許諾料を課す有名学術出版社の動向は、とてもOAを推進しているとは言えないとしている。

[ニュースソース]

Top scientific publisher chooses not to advance open access - The Conversation 2014/9/4

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