Live Scienceの11月27日付け記事" In the Digital Age, Science Publishing Needs an Upgrade"を紹介する。著者はFaculty of 1000のCEO、Daniel Marovitz氏。
以下は内容の抜粋。
・ 科学出版の市場規模は年間190億ドルで、音楽産業の年間150億ドルと比較すると一般にはあまり認識されていないものの大きい。
・ 科学出版は他の研究者が何に取り組んでいるのか、どんな発見をしたのかを知ったり政府がどの分野に投資をするか、大学が誰を雇うかを決定する際の参考となる。
・ 科学を流通させたり論文を出版する方法は図書館の専門家だけの問題ではなく、われわれの社会全体に深く影響を与えるものだ。
・ 伝統的な出版プロセスには2つの問題がある。
1つは編集者がその論文が興味深く、社会にとって重要かどうかを判断しなければならないことだ。その発見が重要かどうかは編集者個人の興味に基づいた主観的な判断にならざるを得ず、その即時の判断はほぼ不可能といえる。インターネット時代の雑誌および編集者は単純にそれが合理的かどうかの判断のみを行い、もしそうであれば即時にWebサイトに掲載するべきだ。それを科学コミュニティーがオープンに議論し時間をかけて良し悪しを判断すればよい。
もう1つの問題は購読料だ。国民の税金を投入された研究の成果を見るのに購読料は支払われるべきではない。
・ スピードと透明性がインターネットの文化であるが、皮肉なことに科学出版は過去の伝統から抜け出せていない面がある。今こそ科学出版も新しいインターネットの時代に参入する時期と言える。
[ニュースソース]
In the Digital Age, Science Publishing Needs an Upgrade - Live Science 2014/11/27