学術出版とデジタルコンテンツのコンサルティング会社Publishers Communication Group(PCG)が5月27日に公開した調査報告書によると、オープンアクセス(OA)書籍に取り組む出版社と図書館が増加していることが明らかとなった。
学術出版社の35%がOAモノグラフを提供し、学術図書館の57%がOAモノグラフの書誌情報を作成している。読者が費用を負担しない、いわゆる「著作者払い」のゴールドOAモデルは、図書館予算など多様なソースから得られる資金を基に、徐々に重要となることが予想される。
OA化の進展に対し、図書館と出版社では異なる認識を示している。20%の図書館はKnowledge UnlatchedのようなOAに助成するイニシアチブに参加している。また図書館の多くは機関内でのOA出版を提唱しているが、現在図書館が持つ資金を転用することには課題があるとしている。他方、出版社は学術コミュニティーでの非現実的な資金提供への期待、自費出版との類似、機関による義務化を避けられないことに脅威を感じている。
[ニュースソース]
Open Access books slowly on the rise - PCG 2015/5/27