オープンサイエンス、欧州の研究領域およびイノベーションに関する欧州の政策を議論する会議“Opening up to and ERA of Innovation”に寄せて、欧州委員会デジタル経済・社会担当と研究、科学およびインベーション担当の両コミッショナーは、オープンサイエンスについての記事を寄稿している。以下、記事より抜粋する。
オープンサイエンスは、研究が実行され、研究者が協力し、知識が共有され、科学が体系化される方法の現在進行している変遷を説明し、科学と研究の手法における体系的変化を表す。
欧州の研究とイノベーション助成プログラムHorizon2020では、論文へのオープンアクセス(OA)が義務化され、Pilot on Open Research Dataを開始した。Digital Single Market 戦略では、現在と将来のデータ基盤をつなぐ欧州オープンサイエンス・クラウド・イニシアチブをまもなく開始する。このイニシアチブは、保存のための安全でシームレスなアクセスを欧州の研究者に提供し、異なるリソースのデータ管理と処理を可能にする。
競争力委員会 は5月下旬、より速く幅広いイノベーションを駆動する、オープンデータ・インテンシブなネットワーク化された研究についての委員会としての結論を採択し、オープンサイエンスのための実行可能なアクションプランと戦略の作成への期待を明言した。
欧州がより競争力を持ち、科学における卓越性を保持する共通の努力に貢献する正しい方法で、オープンサイエンスは確実に進展しなければならない。第一にオープンサイエンスを国家、欧州、地球規模で進め、第二に科学とビジネスの両方に分かりやすいオープンサイエンスの環境を作り出さねばならない。第三にオープンサイエンスは包括的プロセスであり、科学が社会経済学および一般市民の要求に対応するものでなければならない。
[ニュースソース]
Open science for a knowledge and data-driven economy - EC 2015/6/22