文部科学省、平成27年度「学術情報基盤実態調査」の結果報告を公表

2016年04月05日

日本

文部科学省は3月30日、平成27年度「学術情報基盤実態調査」の結果報告を公表した。本調査は、国公私立大学の大学図書館やコンピューター・ネットワーク環境の現状を明らかにし、その改善・充実への基礎資料とするため、平成17年度から毎年調査している。

主なポイント

大学図書館編

  • 図書館資料費の総額は、約730億円であり、前年度より約24億円増。そのうち、電子ジャーナル経費は約276億円であり、円安の影響等もあり前年度より約30億円増。
  • オープンアクセスの観点から教育研究成果を無償公開する「機関リポジトリ」を持つ大学は、440校(全大学の56.5%)となり、初めて過半数を超えた。
  • 学生の主体的な学びを促すアクティブ・ラーニング・スペースは、411校(全大学の52.8%)が設置し、これも初めて過半数を超えた。

コンピュータ及びネットワーク編

  • セキュリティポリシーの策定状況は、国立大学では全校で策定されているが、公立大学では84.9%、私立大学では64.9%。
  • 高速計算機(スーパーコンピューター)の設置は、32校で計147台となり、前年度より22台増加。国立大学の65.1%がスーパーコンピューターを利用(他機関のものを利用する場合を含む)。
  • 情報システムのクラウド化は、594校(76.3%)が推進。101校(13.0%)が運用を検討中。 
    クラウド化の効果として、469校(79.0%)が「管理・運用等にかかるコストの軽減」を、448校(75.4%)が「利便性・サービスの向上」を挙げている。

[ニュースソース]

平成27年度「学術情報基盤実態調査」の結果報告について -大学における研究教育活動を支える大学図書館及びコンピュータ・ネットワーク環境の現状について- - 文部科学省 2016/3/30