DJIM Vol.12掲載の"Implementing Research Data Management Services in a Canadian Context"(試訳:カナダ研究データ管理サービスの状況, pdf:24ページ)を紹介する。
抄録
公的助成研究に対する新たな要求であるデータの流通と保存に関し研究者を支援するため、研究データ管理(RDM)は学術図書館の差し迫った課題となっている。Briney、Goben、Zilinskiは2015年、米国の研究大学206校のRDMサービスの特徴を考察した。本稿は、同様の方法により、カナダの研究大学のRDMサービスを考察し、米国の結果との比較を試みた。今後カナダにおいて開発しなければならない領域は、主にRDMサービスの条件である。現在実施されているRDMサービスのベストプラクティスを文献から収集したところ、成功を収めている方法には以下のような特徴が見られた。
助成機関や研究機関のデータ方針の認知、学内外のデータサービス提供者にまで及ぶ研究データ管理の必要性の理解とRDMの支援者の発見、研究データサービスの戦略的実施、RDMサービス成長のための計画、データ管理計画の作成とRDMサービス利用を促すインセンティブを作り上げること。