Shimba Informationはこのたび、 "Open Access Book Publishing 2016-2020"を発表した。本報告書から、科学・技術・医学(STM)研究の扉を開ける動きは学術ジャーナル出版に改革をもたらしているが、学術・専門書籍の出版社はモノグラフを絶滅から守るためだけにオープンモデルを試行していることを指摘する。
STMと社会・人文学(SSH)書籍の収益はともに、2016年から2020年に複合成長率1%の減少が予測されるが、オープンアクセス(OA)書籍の収益は2020年まで年間30%の成長が見込まれる。
しかしながら、OA書籍が今後どうなるかには疑問の余地がある。多くの分野において、ジャーナルの論文あたりのワード数が2,000~5,000であるのに対し、書籍は7万~10万と固定費が高く、上位の社会・人文学の研究にのみ資金が提供されると仮定すると、著者払いあるいは助成機関払いのゴールドOAモデルを適用することは簡単ではない。
[ニュースソース]
Open Access Books Poised to Grow 30% a Year Through 2020 - Shimba Information 2016/11/11