NIH、感染症疾患サーベイランスへのビッグデータ活用を調査

2016年11月22日

北米・中南米

電子的保健記録、ソーシャルメディア、インターネット、その他のデジタル資源から得られたビッグデータは、伝統的なサーベイランスよりも、感染症の脅威や急速な流行に関するタイムリーで詳細な情報を提供する可能性がある。

米国立衛生研究所 (National Institutes of Health, NIH)主導による研究者はこのテーマについて、The Journal of Infectious Diseases誌 Vol 214 suppl 4 "Big Data for Infectious Disease Surveillance and Modeling"(試訳:感染症疾患とモデリングのためのビッグデータ)で報告書を発表した。

これら10本の報告書は、疫学、コンピューター科学、およびモデリングの専門家により共同で作成された。以下の3種類のデータの可能性と課題を考察する。

(1)保健施設や保険会社への請求フォームのようなmedical encounter form

(2)ボランティアによるほぼリアルタイムに近い自己報告書から集められたクラウドソースによるデータ

(3)ソーシャルメディア、インターネット、携帯電話から集められたデータ

最終的な目標は、数週間あるいは数か月前に感染症の流行の大きさ、ピークあるいはパターンを予測して脅威に対応することである。サーベイランスへのビッグデータの統合はこの長期的目標の第一歩である。

[ニュースソース]

NIH-led effort examines use of big data for infectious disease surveillance - NIH 2016/11/14​