Simba Informationは1月10日、オープンアクセス(OA)に関する2つの報告書"Open Access Journal Publishing 2016-2020"と"Open Access Book Publishing 2016-2020"を公開した。以下、主なトレンドを同社の発表資料より抜粋する。
- ゲッティンゲン大学等ドイツの60の研究機関とエルゼビア社との購読パッケージが2017年1月1日から期限切れとなったが、今後交渉を続けるとしている。欧州連合(EU)が打ち出した公的助成研究論文の2020年までのOA化は大学システムへのさらなる圧力となっている。(小欄記事)
- スウェーデンとオランダは、シュプリンガーネイチャー社およびテイラー&フランシス社との間で、購読料と著者に対するOA出版費の削減とを組み合わせた契約を締結済みである。マックスプランク研究所は2008年2月に同様の契約をSpringer Science+Business Mediaと締結している。(小欄記事)
- オンラインのオープンアクセス(OA)誌をカテゴリー別にまとめたサイトDirectory of Open Access Journals (DOAJ)は2016年5月、掲載基準を満たさない3,300誌をリストから削除した。(小欄記事)
- 無料で論文をダウンロードできるサイトが普及していることから、シュプリンガーネイチャー社とエルゼビア社は独自の共有方針を作成し、研究者、メディア、パブリックが査読論文を無料で共有できるプログラムを試験的に開始した。(小欄記事)
- 論文掲載料による出版社の収益が増加しており、OAの提唱者からの出版社に対する批判が目立った。