経済産業研究所(RIETI)4月公開ディスカッション・ペーパー「企業間の共同研究ネットワークはイノベーションの質的パフォーマンスを向上させるか?-世界の大規模データによる国際比較-」(pdf:20ページ)を紹介する。以下、概要より抜粋する。
世界的な特許データを用いて国際的な共同研究の特徴について国際比較を行った。さらに、ネットワーク科学で用いられる指標を導入して、企業間の共同研究ネットワークを介した知識の伝播が企業のイノベーションの質的パフォーマンスに及ぼす影響について分析した。その結果、日本は他国に比べて共同研究を行う傾向が高いものの他国企業との共同研究は少なく、国内で密な共同研究関係を形成していることが明らかとなった。しかし、グループ内で密につながっていることによって、日本企業がイノベーションの質を向上させているという証左は見当たらず、イノベーションの質的パフォーマンスを向上させるのが容易でないことを示唆している。
[ニュースソース]
企業間の共同研究ネットワークはイノベーションの質的パフォーマンスを向上させるか?-世界の大規模データによる国際比較- - RIETI 2017/4