米国:2017年9月末までの科学予算、NIHは増額へ

2017年05月08日

北米・中南米

4月30日に発表された2017会計年度(2017年9月末まで)の予算案総額約1兆ドル(約112兆円相当)において、米国立衛生研究所 (NIH)等米国の科学機関については、前年度並みかやや増加することが明らかとなった。​ネイチャー誌は、議会が作成した2017年度後半の予算計画は、トランプ大統領の科学予算の大幅な削減案を回避するものとなったと報じている。

NIHは20億ドル(2,238億円相当)増の総額340億ドル(3兆8,000億円相当)、米国立科学財団(NSF)は75億ドル(8,397億円相当)をやや下回るものの前年度並み、米国航空宇宙局(NASA)は約2%増の197億ドル(2兆2,000億円相当)、環境保護庁(EPA)は1%減の81億ドル(9,000億円相当)となる見込みである。

予算案は上院に引き続き5月2日にも下院を通過する模様である。2018年度予算については、5月後半にも政府から発表される予定だが、民間プログラムの大幅な削減と軍事費の増加を盛り込んだ予算案となる見通しである。

[ニュースソース]

Science wins reprieve in US budget deal - ネイチャー 2017/5/1

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How science fares in the U.S. budget deal - サイエンス 2017/5/1

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2017年03月22日 米2018年度予算案で、18以上の機関が削減対象に