ネイチャー誌が報じるところによると、5月23日に公開された2018年度米国政府予算案では、科学プログラム予算は大幅な削減となっている。主な省庁の予算案は以下の通り。
- 米国立衛生研究所(NIH);2017年予算から18%減。予算案では助成金授与者に支払う間接費を削減する「構造的変化」により達成するとされている。
- 米国立科学財団(NSF):2016年度予算から11%減の67億ドル(7,500億円相当)。新規グラント件数は8,000件となり、2016年度より800件減少する。社会行動学(10.4%減)、コンピューターサイエンス(10.3%減)、地球科学(10.1%減)の削減が大きい。
- 米航空宇宙局(NASA):2017年度から2.8%減の191億ドル(2兆1千億円相当)。科学総局は1%減の57億ドル(6,375億円相当)で、地球科学に対する助成は8.7%減の17億5千万ドル(1,957億円相当)。
- 米エネルギー省(DOE):2017年度から5.3%減の280億ドル(3兆1千億円相当)。科学総局は16%減の45億ドル(5,033億円相当)。基礎エネルギー科学と生物・環境研究での削減がもっとも大きい。
- 米環境保護庁(EPA):30%減の57億ドル(6,374億円相当)。
[ニュースソース]
Trump budget would slash science programmes across government- Nature 2017/5/23
[関連記事]
What's in Trump's 2018 budget request for science? - Science 2017/5/23
[小欄関連記事]
2017年05月08日 米国:2017年9月末までの科学予算、NIHは増額へ