Jeffrey Beall氏(コロラド大学デンバー校図書館員)が無料で公開していた"Predatory Open-Access Publishers"(ハゲタカOA出版社:同氏による定義では、私利私欲のためにGoldオープンアクセスモデルを食い物にする出版社)は2017年1月にウェブから削除され、現在Cabell社から有料で公開されている(小欄記事)。ネイチャー誌が報じるところによると、少なくとも1つのBeall氏の模倣リストが匿名のサイトの管理者によって更新されているようだ。
ネイチャー誌がサイト管理者にメールで問い合わせたところ、この人物は欧州のある研究機関のハードサイエンスのシニアリサーチ・アシスタントであるらしい。Beall氏のリストにないジャーナルについて、ジャーナルポリシーをBeall氏の基準に照らし合わせて確認し、リストを更新しているという。3月までに85誌、27出版社がBeall氏のオリジナルリストに加えられた。
定期的な更新はないものの、Stop Predatory Journalsという別のサイトも2017年1月にオンラインで公開されている。
ユタ大学図書館のRick Anderson氏は次のように述べている。「学術コミュニティーは略取出版社を記録するブラックリストを必要としている。しかしリストへの取り込みには明確な基準と判断、説明が必要である。これを実行するにはお金が必要である」。
[ニュースソース]
The undercover academic keeping tabs on 'predatory' publishing - ネイチャー 2018/3/16