OASPA(Open Access Scholarly Publishers Association)は、5月20日、欧州委員会Horizon2020専門家グループが1月に公表したレポート"Future of scholarly publishing and scholarly communication"へのレスポンスを公開した。
OASPAは、現在、学術コミュニティーに関わるすべての個人、組織が、デジタル時代における学術界のニーズの変化に対応する必要があり、共通の目標に向けて積極的な関与、協調が求められると指摘。本レポートが目標達成のための枠組みを示した点を評価した。
その一方で、オープンライセンスやオープンリサーチの恩恵を学術界に広めるには、さらなる労力を要することや、多くの研究者が十分な助成を受けていないこと、彼らを支援する制度に関する記述が、本レポートでは不十分であることなどを示している。
またOASPAは、学術評価システムをOAへの障壁とみなし、多様な査読モデルの必要性の提唱や、透明性の高い市場競争のために価格設定の透明化を言及している。
[ニュースソース]
OASPA Response to European Commission Expert Group Report ― OASPA 2019/05/20 (accessed 2019-05-21)
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2019年02月15日 欧州委員会 研究・イノベーション総局、報告書"Future of scholarly publishing and scholarly communication"を公開