Springer Nature社は、6月16日、UC(University of California、カリフォルニア大学)とTA(Transformative Agreement、転換契約または移行契約)に関するMoU(了解覚書)を締結したと発表した。
MoUには、UCの研究者がSpringer Nature社のハイブリッドジャーナル2,200誌に加え完全OA(オープンアクセス)ジャーナル500誌で論文をOAで出版でき、同社のすべてのジャーナルにアクセスできるとする内容が盛り込まれている。
具体的に、契約期間は2020年から2023年までとなる見込みで、契約締結後2020年はUCの著者が論文を同社のハイブリッドジャーナルに追加料金なしで出版できるようになる。2021年以降はハイブリッドジャーナルに加え、UC図書館の支援の下、完全OAのBMCおよびSpringerOpenジャーナルでも論文を出版できるようになる。
また、BMCおよびSpringerOpenジャーナルにおいてAPC(論文掲載料)の15%割引を適用し、2021年までは2020年の価格設定を継続すること、2022年以降はAPCの上げ幅を1ジャーナル当たり3.5%未満に抑えること、ハイブリッドジャーナルの場合2021年のAPCは2019年の価格を適用し2023年は2%増額すること、2021年以降UCがAPC1,000ドルを一律で負担し、残りを著者の研究資金から、研究資金がない場合はUCが負担する内容なども盛り込まれているという。
[ニュースソース]
Landmark Transformative Agreement reached between Springer Nature and University of California ― Springer Nature 2020/06/16 (accessed 2020-06-18)