ITHAKAは、6月22日、レポート"What's the Big Deal? How Researchers Are Navigating Changes to Journal Access"を公開した。
これは、ビックディール(電子ジャーナルの包括契約)に関する意思決定を行う11の学術図書館と協力し、研究者89名へのインタビューを通じて、ビックディールのキャンセルによる影響を調査したもの。
主な結果として、ビックディールのキャンセルによる研究者への悪影響は短期的にはほとんどみられず、機関・分野・キャリアステージによって多少の違いはあるが、全般的に同契約キャンセルによるアクセスの障壁を回避できていることを示している。
また、研究者は図書館を支持する姿勢を示しており、学術コミュニケーションビジネスの現状の課題への取り組みにも関心を持っている。しかし、購読モデルとは異なる新たなジャーナルへのアクセス方法を確立するための戦略を理解しきれてはおらず、図書館がそれに応じて何を提供できるか・すべきかについても明確でないことも付け加えている。
[ニュースソース]
New Report: What's the Big Deal? — ITHAKA S+R 2021/06/22 (accessed 2021-06-24)
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2020年06月02日 ITHAKA S+R、ビックディールのキャンセルによる研究者への長期的な影響を調査するプロジェクトを開始