Taylor & Francis社は、8月6日、UKRI(UK Research and Innovation)の新たなOA(オープンアクセス)ポリシーに対する懸念を表明した。
同社は、UKRIのOAポリシーで示された、完全かつ即時OAの実現に向けた目標を支持するとしながらも、同ポリシーによる負の影響を指摘。
ゼロエンバーゴかつAAM(Author Accepted Manuscript、著者最終稿)の無料・即時OA化により、出版社が論文出版にかかる作業の対価を失うこと、ジャーナル出版の収益に依存する学術コミュニティーや資金が十分でない社会・人文学分野のコミュニティーなどへの潜在的な影響について懸念を表明した。
同社は、出版社やそのほかのステークホルダーが意見公募の過程で表明した懸念点の多くに対処していないと述べ、UKRIに対し問題をより平等に扱い対処するよう求めた。
[ニュースソース]
Taylor & Francis' response to the UKRI Policy Announcement — Taylor & Francis 2021/08/06 (accessed 2021-08-13)
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