米国OSTP(Office of Science and Technology Policy、大統領府科学技術政策局)は、1月11日、"PROTECTING THE INTEGRITY OF GOVERNMENT SCIENCE"を公開した。
これは、米国政府における科学的完全性※の方針と実践を包括的に評価した報告書。「科学的公正性と証拠に基づく政策立案による政府への信頼回復に関する大統領覚書」(2021年1月27日公表)への対応として作成された。
本報告書では、科学的完全性の侵害は連邦政府の科学的企業の数に比べて少数ではあるが、連邦政府の意思決定および科学に対する国民の信頼を著しく損なう可能性があること、現行の科学的完全性に関するポリシーは前大統領の指令に呼応したものであり、科学の実践・管理・コミュニケーション・活用における不適切な影響を阻止するために既存のポリシーを強化する必要があることなどに言及。
連邦政府における科学の完全性を回復・強化し、政策立案へと導くこと、連邦機関において科学的完全性の文化を育むことを目的として、5つの追加勧告を示した。
なお、今後数か月以内に、OSTPタスクフォースの調査結果に基づき、科学的完全性のポリシーと実践の評価・改善計画を策定するという。
※正確性および客観性を維持しつつ、政治的干渉を含む抑圧や改ざん、不適切な影響から保護しながら、科学を実施・管理・伝達・活用すること。
[ニュースソース]
White House Office of Science & Technology Policy Releases Scientific Integrity Task Force Report — White House 2022/01/11 (accessed 2022-01-13)
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