米国では法案H.R.3699(Research Works Act)を巡る議論が続いていることは既報のとおりだが、現在のところ、賛成意見は米国出版者協会(AAP)とそのProfessional Scholarly Publishing(PSP)部門やCopyright Allianceなど少数派であり、反対意見は枚挙に遑がないほど大多数である。
AAPは法案を支持する理由を"Why the Association of American Publishers Supports the Research Works Act"で弁明している。
本稿で未紹介の反対意見の例としては、ロックフェラー大学出版局長の個人見解や、社としての公式見解ではないとしてScientific Americanが掲載したDeep Sea News編集補佐の個人ブログ"Mistruths, Insults from the Copyright Lobby Over HR 3699"、英国The Gurardianが掲載したブリストル大学地球科学科研究助手の見解"Academic publishers have become the enemies of science"などがある。
極めつけは、カリフォルニア大学バークレー校の進化生物学者でハワード・ヒューズ医学研究所の研究者のブログ"Elsevier-funded NY Congresswoman Carolyn Maloney Wants to Deny Americans Access to Taxpayer Funded Research"だろう。このブログはMapLightのデータを用いて、「2011年に大手出版社から下院議員へ送られた政治献金31件のうち12件は、法案を提出した議員に対するものであった」ことを明らかにしている。
[ニュースソース]
上述