公的助成研究成果のオープンアクセス(OA)化に関し、英国ではFinchレポート、政府、英国研究会議(RCUK)が本年6~7月にかけていわゆる"Gold"OAを推奨し、政府はGoldへの移行措置として、論文掲載料(APC)に充てる費用総額1,000万ポンド(12.9億円相当)を30の特定大学に交付することを決定した。
この方針を支持するブログと、批判する記事を一つずつ紹介介する。参考までにタイトルを和訳した。
★BioMed Central Blog 2012/11/1
UK政府、1,000万ポンド助成でOA化に立ち上がる
UK government stands up for open access with a £10 million funding boost
STM分野で計300以上のOA誌を発行するBioMed Central, ChemistryCentral, SpringerOpen、Springer Open Choiceは、1,000万ポンド助成の恩恵を拡大するため、APCの会員割引を提供するというもの。
★Times Higher Education – 2012/11/1
出版社は公金へのOAでいかに私腹を肥やすか
How publishers feather their nests on open access to public money
「Finchレポートは、英国内大学がなぜ購読紙を解約するに至ったかという大きな問題への取り組みが不十分だ。学術出版社の貸借対照表(B/S)を調査すると、研究論文は紛れも無い金脈になっている。他業種に比し、学術出版社の利益率は著しく高い。出版費用の分析が甘い」などと指摘し、「出版社によりオープンなB/Sの開示と購読料の値下げを要求しよう。拒否するなら、ジャーナルをボイコットしよう」と呼びかけたもの。投稿者は、英国レスター大学・経営学大学院(University of Leicester School of Management)headのSimon Lilley氏。
[ニュースソース]
上述