ルーマニアで教育研究大臣や首相に論文盗用疑惑が浮上したことは小欄でも何度か紹介したが、今度は、公的助成研究申請書に盗用疑惑が生じていることを、natureが11月7日付記事"Plagiarism exposed in Romanian grant applications"で報じている。記事の典拠は、研究公正監視サイト"integru"のレポート。
それによると、Partnership Research Programme PCCA 2011の一環として同国の3大学1研究機関が465,000ユーロ(4,700万円強相当)の助成を申請した研究(OWHAN)の記述に海外の5論文からの盗用があり、その申請書には、当該3大学の一つブカレスト工科大学の元学長で、2012年7月に教育研究大臣に就任した化学者 Ecaterina Andronescu氏の署名もあるという。また、PCAA2011に基づく申請にはオリジナリティの怪しいものが14件あるという。
いずれも助成金は交付されていないが、同国では、政府や倫理委員会が盗用疑惑をうやむやにしようとしていると懸念する科学者もいるとしている。
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上述