Scholarly Kitchenが報じるところによると、シュプリンガー・ネイチャー社のScientific Reportsの出版論文数が PLOS ONEを超え、PLOS ONEはもはや世界最大のジャーナルではなくなった。
2017年第一四半期における出版論文数はScientific Reportsが6,214本に対しPLOS ONEは5,541本であった。PLOS ONEの論文数は2013年をピークに減少を続けていた(小欄記事)。PLOS ONEに新たに着任した編集長Joerg Heber氏によると、このような論文数の減少は、50%程度に下がった受理率によるという。
Scientific ReportsとPLOS ONEは著しく類似しているが、インパクトファクターの点ではScientific Reportsがはるかに高い(5.228 vs 3.057)。また、出版の遅れがScientific Reportsは短く、データ利用に関する方針においてもPLOS ONEより緩い。
ビジネスの観点から言うと、PLOSの収益は論文掲載料(APC)に完全に依存しており、著者の出版先の選択態度の変化には非常に脆弱である。商業出版社に市場を譲ることになると、PLOSの将来展望を損なうことになる。この状態が続けば、出版業界において今まで進歩を先導してきたPLOSが大胆な実験を提供することは難しくなるかもしれない。
[ニュースソース]
Scientific Reports Overtakes PLOS ONE As Largest Megajournal - Scholarly Kitchen 2017/4/6