cOAlition S、出版プロセスの一層の透明化を出版社に求めた

2022年03月04日

ヨーロッパ

cOAlition Sは、3月1日、出版プロセスの一層の透明化を求めるレターを出版社に送ったことを発表した。

cOAlition Sは、研究論文のOA(オープンアクセス)化が進んでいることは喜ばしいとしながらも、依然として一部の出版社の慣行が"Plan S Rights Retention Strategy"に則ったAAM(Author Accepted Manuscript、著者最終稿)の即時OA化の障害になっていると指摘。

論文の著者が受ける助成金の条件を満たせるよう、特に「原稿アクセプト時に著者がサインを求められるライセンス」「原稿アクセプト時に課される料金」「事前通知による原稿の他ジャーナルへの掲載可否」についての情報を論文提出時に明示し、著者が十分に認識できることを求めている。

これらの情報が出版社のWebサイトや著者向けの案内、論文提出システムに掲載されることにより、著者が論文出版プロセスを進めるか否かを判断できるようになるとしている。

[ニュースソース]

Enabling Open Access through clarity and transparency: a request to publishers

 — Plan S 2022/03/01 (accessed 2022-03-03)

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