米国のNCBI (National Center for Biotechnology Information、国立生物工学情報センター)は、6月15日、コンソーシアムHPRC(Human Pangenome Research Consortium)※がパンゲノムリファレンスの初期バージョンを構築したと発表した。
これは、多様な祖先をもつ47人のヒトゲノム配列のリファレンスで、従来のリファレンスよりも多くの多様性を備えるという。
パンゲノムによって、研究者はDNA配列を比較し、人間の遺伝的変異の範囲をより詳細に把握できるという。同コンソーシアムは2024年半ばまでに、350人のゲノムからなるパンゲノムリファレンスを構築することを目標に掲げている。
同リファレンスに関連するデータは、NCBIが公開している。NCBI Datasetsからパンゲノムに含まれるすべてのゲノム検索でき、アセンブリ配列やメタデータなどをダウンロードできるという。
※NIH傘下のNHGRI(National Human Genome Research Institute、国立ヒトゲノム研究所)が資金提供するコンソーシアム。
[ニュースソース]
Now Available! Access Data from the Human Pangenome Research Consortium (HPRC) at NCBI - NCBI 2023/06/15 (accessed 2023-06-20)
A new human "pangenome" reference - NCBI (accessed 2023-06-20)
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