AAP、米国著作権局が募集している著作権とAIに関するNOIに対する意見書を公表

2023年12月13日

北米・中南米

AAP(Association of American Publishers、米国出版社協会)は、12月6日、米国著作権局が募集している著作権とAI(Artificial Intelligence、人工知能)に関するNOI(Notice of Inquiry)に対する意見書を公表した。

AAPは、10月30日にも本NOIに対する回答を提出している。本意見書は、一部のハイテク企業やその投資家が、同NOIに対する回答として、「著作権や創造的表現の保護は技術革新や進歩の障害になる」と主張していることに対して反論するもの。

AAPは、同意見書のポイントとして、「日常的にあらゆる種類のデジタル利用に対して、今日の権利者が著作物のライセンス供与を行っているにもかかわらず、ビッグテック企業は著者の権利を意図的に無視したことに対する責任を免除してほしいと政府に懇願している」「同企業は、著作権者と協力するのではなく、知的財産を商業的利益のために利用している」「AI技術の商業化によって利益を得ている企業は、生成AIシステムの訓練のために著作権で保護された作品を過去に利用したことに対する補償だけでなく、新しい生成AIシステムの訓練など、今後継続的に利用することに対する補償も権利者に行うべきである」などを挙げている。

[ニュースソース]

Publishers Submit Reply Comments to Copyright Office in Artificial Intelligence Proceeding - AAP 2023/12/06 (accessed 2023-12-12)

Artificial Intelligence and Copyright (Docket No. 2023-6) Notice of Inquiry and Request for Comments Reply Comments - AAP 2023/12/06 (accessed 2023-12-12)

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